リン(たんぱく質×15mg/日)について
透析の血清リンの目標値は3.5~6.0㎎/dl
リンとは、カルシウムと一緒に骨を作り、骨や歯を硬くします。さらに筋肉にも含まれる重要なミネラルです。
リンが高くなると、甲状腺ホルモンがたくさん分泌されるようになり、骨粗鬆症のように骨がもろくなり、血管の石灰化(カルシウムとリンが血管内でくっつき、血管が硬くなる)によって動脈硬化疾患を引き起こしやすく危険です。
◇ リンを多く含む食品は、たんぱく質を多く含む食品(魚介類、肉類、卵、乳製品、大豆製品)に含みます。適正なたんぱく質の摂取が肝心です。
◇ リンはカリウムと違い、茹でこぼす、水にさらすなど調理で下処理しても減少することはありません。リンの含有量が少ない食品から選ぶことが大切です。特に良質なたんぱく質を含む動物性食品(魚介類、肉類、卵)、植物性食品(主に大豆製品)から主に選び、加工食品からの摂取を控えることが重要です。
◇ 特にレバー類などの内臓はリンもカリウムも多く含みます。
◇ 肉類、魚類では、脂肪が多く含むものほどリンの含有量は少ないと言えます。
◇ 1回の食事で主菜として食べる目安量は、50ℊ~70ℊがおすすめです。(性別・年齢・体格・身体活動などにより異なります。)
◇ 特に乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ) 小魚(ししゃも、じゃこ、桜えび、わかさぎ、煮干しなど)などカルシウムを多く含む食品はリンが多く含み、しかもリンを上昇しやすい食品といえます。特に日頃からリンが高いと注意されている方は、注意してほしい食品となります。
◇ たんぱく質が多く含む食品以外に、リンが多く食品は、雑穀類(そば、トウモロコシ、玄米、五穀米、ライ麦パンなど)、種実類、アボガドなどがあります。
注:食事からのリンの供給源には、植物性食品(主に大豆製品など)に含むリン、動物性食品(魚介類、肉類、卵、乳製品など)に含むリン、添加物が使われている加工食品に含まれるリンと大きく3つあります。リンの吸収率は、植物性食品が20~40%、動物性食品が40~60%、加工品含む添加物のリンが80~100%と考えられます。
主な加工食品
肉・魚加工品 | 干物、練り物、ハム、ウインナー etc |
菓子類 | スナック菓子、シュークリーム、菓子パン etc |
嗜好飲料 | アルコール類、ドリンク剤、清涼飲料水(コーラなど) etc |
インスタント食品 | インスタントラーメン、レトルト食品、冷凍食品 etc |
加工食品には、リン酸塩などの食品添加物を使用したものが多く出回っています。
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